エッセンシャルオイルで自作のクレンジングオイル

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エッセンシャルオイルで作る、こだわりのクレンジングオイル

エッセンシャルオイル(精油)の芳醇な香りと効能を活かして、自分だけのオリジナルクレンジングオイルを自作してみませんか?市販品にはない、肌に優しく、心も満たされるような特別なクレンジングオイルを作りましょう。ここでは、その作り方だけでなく、基材の選び方、エッセンシャルオイルのブレンド例、保存方法、そして期待できる効果まで、詳しくご紹介します。

クレンジングオイルの基本とエッセンシャルオイルの役割

クレンジングオイルとは

クレンジングオイルは、油性の汚れ(メイクや皮脂)を効果的に落とすことができる洗顔料です。メイクの油分となじみ、毛穴の奥の汚れまで浮き上がらせて洗い流すのが得意です。肌に必要なうるおいを残しながら、さっぱりとした洗い上がりを実現します。

エッセンシャルオイル(精油)を配合するメリット

クレンジングオイルにエッセンシャルオイルを配合することで、単にメイクを落とすだけでなく、様々なメリットが生まれます。

  • 香りの楽しみ:お気に入りの香りはリラックス効果や気分転換につながり、毎日のクレンジングタイムを癒しの時間に変えてくれます。
  • 肌への美容効果:エッセンシャルオイルには、それぞれ特有の肌への働きがあります。例えば、ニキビケア、保湿、エイジングケアなど、目的に合わせて選ぶことで、クレンジングしながらスキンケア効果も期待できます。
  • 防腐効果:一部のエッセンシャルオイルには、天然の防腐作用があるため、手作りコスメの保存期間を延ばす助けになることもあります。
  • オリジナリティ:自分の肌質や好みに合わせて、理想のクレンジングオイルを追求できます。

自作クレンジングオイルの材料と作り方

基材(ベースオイル)の選び方

クレンジングオイルの主成分となるのが基材です。肌への優しさ、メイク落ち、そしてエッセンシャルオイルとの相性を考慮して選びましょう。

代表的な基材
  • ホホバオイル:人の皮脂に近い成分のため、肌なじみが良く、酸化しにくいのが特徴です。乾燥肌、敏感肌の方にもおすすめです。
  • スイートアーモンドオイル:ビタミンEが豊富で、肌を柔らかくする効果が期待できます。比較的安価で手に入りやすいのも魅力です。
  • スクワランオイル:肌のうるおいを保ち、バリア機能をサポートします。こちらも肌なじみが良く、べたつきにくいオイルです。
  • オリーブオイル(精製されたもの):保湿力が高く、肌を保護する働きがあります。ただし、人によっては毛穴に詰まりやすい場合もあるため、少量から試すのが良いでしょう。
  • コメヌカオイル:ビタミンEやオリザノールなどが豊富で、美白効果や抗酸化作用が期待できます。

注意点:未精製のオイルや、肌に合わない可能性のあるオイル(例えば、ココナッツオイルの一部など)は、クレンジングオイルの基材としては避けた方が無難です。

エッセンシャルオイル(精油)の選び方と配合量

エッセンシャルオイルは、その香りと効能でクレンジングオイルを特別なものにします。目的に合わせて選びましょう。

目的別エッセンシャルオイルの例
  • ニキビ・肌荒れケア:ティーツリー、ラベンダー、カモミール・ローマン
  • 保湿・乾燥ケア:ラベンダー、ゼラニウム、サンダルウッド
  • エイジングケア・ハリ・弾力:フランキンセンス、ローズオットー、ネロリ
  • 毛穴ケア・皮脂バランス:ベルガモット(光毒性に注意)、レモン(光毒性に注意)、ジュニパーベリー
  • リラックス・ストレスケア:ラベンダー、オレンジ・スイート、イランイラン

配合量について:エッセンシャルオイルは原液のまま肌に使うのは避け、必ず基材に希釈して使用します。一般的に、フェイシャルケアの場合は1%〜2%の濃度が目安です。例えば、50mlのクレンジングオイルを作る場合、1%濃度なら10滴(約0.5ml)、2%濃度なら20滴(約1ml)のエッセンシャルオイルを配合します。最初は低濃度から試すことをおすすめします。

光毒性について:ベルガモット、レモン、グレープフルーツなどの柑橘系精油には光毒性のある成分が含まれている場合があります。肌に塗布した後に紫外線に当たると、シミや炎症の原因になることがあります。夜に使用するか、日中も紫外線対策をしっかり行うようにしましょう。

その他必要なもの

  • 遮光性のある保存容器:ガラス製で、酸化を防ぐために遮光性のあるものが適しています。スポイト付きやポンプ式のものが使いやすいでしょう。
  • 計量カップまたはビーカー:正確な計量のために使用します。
  • 清潔なスポイト:エッセンシャルオイルの計量に使います。
  • 清潔な漏斗:容器にオイルを移す際に便利です。
  • マドラーまたは清潔な棒:混ぜる際に使用します。

基本的な作り方(例:50ml)

  1. 清潔な計量カップまたはビーカーに、基材となるオイルを49ml〜49.5ml計量して入れます。
  2. 選んだエッセンシャルオイルを、目的の濃度に合わせて滴下します。例えば、1%濃度にする場合は10滴(約0.5ml)を滴下します。
  3. マドラーなどで静かに、しかししっかりと混ぜ合わせます。
  4. 清潔な漏斗を使って、遮光性のある保存容器にゆっくりと移し替えます。
  5. 容器の蓋をしっかりと閉め、完成です。

エッセンシャルオイルのブレンド例

いくつかおすすめのブレンド例をご紹介します。ご自身の肌悩みや好みに合わせてアレンジしてみてください。

例1:【クリア&リフレッシュ】ニキビ・毛穴ケア

  • 基材:ホホバオイル 40ml
  • エッセンシャルオイル:
    • ティーツリー:5滴
    • ラベンダー:3滴
    • レモン:2滴(光毒性に注意)

ティーツリーの抗菌作用、ラベンダーのリラックス効果と肌荒れケア、レモンのさっぱりとした香りと皮脂コントロールを期待できます。

例2:【しっとり&エイジングケア】乾燥・ハリ不足肌

  • 基材:スイートアーモンドオイル 40ml
  • エッセンシャルオイル:
    • フランキンセンス:4滴
    • ゼラニウム:3滴
    • オレンジ・スイート:3滴

フランキンセンスの細胞修復・再生作用、ゼラニウムのホルモンバランス調整と肌の引き締め、オレンジ・スイートの明るくポジティブな香りで、肌のハリと潤いをサポートします。

例3:【リラックス&ビューティー】万能ブレンド

  • 基材:スクワランオイル 40ml
  • エッセンシャルオイル:
    • ラベンダー:5滴
    • カモミール・ローマン:3滴
    • イランイラン:2滴

ラベンダーとカモミール・ローマンの鎮静作用で肌を穏やかに整え、イランイランの甘くエキゾチックな香りが心地よいリラクゼーションをもたらします。

使用方法と注意点

使用方法

  1. 乾いた手に適量(1〜2プッシュ程度)のクレンジングオイルを取ります。
  2. 顔全体に優しくなじませ、メイクや汚れとしっかりなじむように、くるくると円を描くようにマッサージします。
  3. 小鼻の周りやあごのラインなど、毛穴の汚れが気になる部分は丁寧に。
  4. 最後に、ぬるま湯で乳化させるように(オイルが白く濁るまで)優しく洗い流します。
  5. その後、洗顔料で洗顔してください。

ポイント:マッサージする際は、肌をこすりすぎないように注意しましょう。優しく、滑らせるように行うのがコツです。

注意点

  • パッチテスト:初めて使用する前に、必ず二の腕の内側などでパッチテストを行い、肌に異常が出ないか確認してください。
  • 肌に異常がある場合:傷、湿疹、かぶれなど、肌に異常があるときは使用を控えてください。
  • 目に入らないように:万が一目に入った場合は、すぐに洗い流し、異常が続く場合は医師の診察を受けてください。
  • 使用期限:手作りのため、市販品のような長期保存はできません。冷暗所で保管し、1ヶ月〜3ヶ月程度を目安に使い切るようにしましょう。
  • 保管方法:直射日光、高温多湿を避けて、冷暗所で保管してください。
  • 子供やペットの手の届かない場所へ:誤飲や誤用を防ぐため、保管場所には十分注意してください。
  • 妊娠中・授乳中・持病がある場合:一部のエッセンシャルオイルは、妊娠中や授乳中、特定の持病がある方には使用できない場合があります。使用前に必ず専門家にご相談ください。

まとめ

エッセンシャルオイルを使ったクレンジングオイル作りは、自分の肌に合った成分を選び、好みの香りで日々のスキンケアを豊かにする素晴らしい方法です。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひあなただけの特別なクレンジングオイル作りに挑戦してみてください。肌にも心にも優しい、こだわりのクレンジングタイムを楽しみましょう。